現象学
苫野さんのブログを頼りに。
事実学・・・「世界はこうなっているという『事実』を記述する」
本質学・・・
目の前のカップが、本当に目に見えるままに存在しているのかどうかは、究極的には分からない。でも、これが「存在している」ことを、私は確かに確信している。
では、私たちは、なぜ、そしてどのように、そのような「確信」を抱いているのか。その「本質的構造を、あらゆる内的な構造に即して解明すること」、これが現象学の思考法なのだ。内的な「確信」が成立する、その「本質」条件をなすものを解明すること。それがフッサールの言う本質学なのだ。
そのためには? エポケー。そして「現象学的還元」か。
この疑うことのできない内在的確信こそが、現象学の研究する領域なのだ。フッサールは、この内在的確信の領域を「超越論的主観性」と呼ぶ。そして、外部実在の実在性を前提せず、一切をこの超越論的主観性における確信構造へと還元することを「現象学的還元」と呼ぶ。つまり、グラスそれ自体の実在性を問うのではなく、このグラスがなぜ実在していると確信しているのか、その「確信構造」の本質を問うのが、現象学の態度なのである。
そなるほどなるほど。絶対的な真理はなく、それでもなお自分に訪れる確信。「その確信はなぜ、そしてどのように成立したのかどのように成立したのか、その本質を自らに問い、また他者と問い合う」。そこから「共通了解」を見出す。このあたりに質的研究の根っこがあるのだな。
コミュニケーション力をあげるコツ
無籐隆先生のフェイスブックのタイムラインより。
これは教育実習や研修にも言えるよなあ。
コミュニケーション力とは、あるとしても極めて多次元的で複雑で長期にわたる発達と経験と教育が必要なものだ。
だが、短期で訓練できるところもある。仕事ではそれで足りることは多い。どうやるか。
・挨拶・連絡の練習をする。朝最初には「おはよう」と自分から言う。帰るときは「さようなら」ないし「失礼します」と言う。指示されたら「分かりました」と内容を復唱する。期日を確認する。出来たか出来ないか、を期日には報告する。(指示する側は怒ってはいけない。うまくできないのは指示側の問題でもあるのだから、一緒に考える。)
・相手の言っていることをきちんと理解しようという姿勢を取る練習をする。途中で気がそれるものだが、最後まで聞く練習をする。頭の中でまとめるとか、メモを取るのがよい。
・「なるほど」「いいね」「そうかもしれない」ととりあえずは相づちが打てる。(むっとした顔つきをしない。)
・むかつくことを言われて頭にきたり、涙が出そうになっても、呼吸を楽にして、気分を落ち着かせる。すぐに声を出さないのがよい。(上司などは何で返事しないんだと怒らずに、待つ。)
・相手の(あるいは誰のであれ)言っていること・書いていることをすぐ分かったとか分からないと決めないで、分かる範囲で要約してみる。それを相手に提示して、それでよいかどうか確認する。
・反論や違う意見があったら、「もしかしたら、こういう考えもあるのかも知れませんが」と前置きを言って、なるべく短く、かつ平静な顔つきと声で言うようにする。
・よく分からないことでその場で聞けないことは、後で検索して調べておく。たいてい30分くらいで概要は分かるものだ。
世間で、あいつはコミュニケーション力がないというのは、この程度のことだ。少なくともその半分くらいはこのくらいのことをすれば何とかなる。逆に言えば、偉そうなことを言っている人たちはその半分も出来ていないことが多い。
大事なことは、これらは一月ほど練習すれば身についてやれるようになるということだ。心を込めてとか、誠心誠意とか、工夫してとか、その都度相手に合わせて変えてとか、思う必要はまったくない。それは馴れとともに出来るようになる。
コミュニケーション力を本格的によくしようと思ったら、10年くらいは掛かると思った方がよい。しかも様々な練習をいろいろな場面で日々行う必要がある。でも、そんなに無理をしないでも大丈夫。
プレゼンの授業 アイデアメモその2
①意味ある繰り返しが重要。場数。
→全員の前で一人ずつではあまりに練習が少ない。
少人数で、でも大勢の前という設定で。
フィクションをかませる(場面設定。演劇的な手法)。
②即興性。簡単なメモ程度で話す練習。
③聴き手の意識。
プレゼンの授業アイデアメモ①
●いいモデルがあること。
ゴールイメージの共有。
高学年なら、河瀬さんもいいモデルだ。
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どんな高校生が大学、社会で成長するのか―「学校と社会をつなぐ調査」からわかった伸びる高校生のタイプ
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学校か仕事・社会へのトランジション(移行)はどのように成り立っているか?
・性とのどのような学習や生活、態度、未来への意識、ひいては成長が、高度化・複雑化する仕事や社会への適応につながるか。
・指針
①主体的に学ぶ力(教室外学習、主体的な学習態度)
②豊かな対人関係と活動性
③将来への意識(キャリア意識)
・学びの転換
講義や座学中心、個人の中で知識・技能を習得する個人的学習がメインだった。
取り立てて問題にならなかったのは、個人的学習以外の部分を家庭やコミュニティなど学校以外の場が、トランジション後の職場での研修が引き継いでいた。
それを学校が引き受けざるを得なくなった。
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アクティブラーニング(社会的学習を強調)
個人学習だけでは、高度化・複雑化する仕事や社会に適応することが難しくなっており、他者や集団、社会へと拡張した、より社会的学習も必要になってきた。
アクティブラーニングを通して、「ジェネリックスキル、コンピテンシー、21世紀型学力と呼ばれる現代社会に対応した技能・態度(スキル)が育てられると考える」。
・対他者・対集団・対社会の社会的学習としてのアクティブラーニングには、キャリア意識が密接に関連している。キャリア意識が低い生徒はアクティブラーニングに積極的に取り組まない。
・生徒と他者、集団、社会と意識的に繋げていく必要性。
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●エピソード記述の方法で問われること
①なぜそのエピソードを取り出したか、その恣意性をいかに超えるか
②エピソード記述の客観性をいかにして確保するか
③エピソード記述のメタ観察的な解釈の妥当性をいかに示していくか
●「〜恣意性が表に見えるだけ、批判的な吟味も可能である」
●「〜現場のあり方について詳しい人たちが多くいるのであれば、そして実際に保育や教育の世界はそうであるのだから、現場的な直感による検討が加えられつつ、エピソードの取り出しや記述の解釈が見直されうる」
●エピソードは特定のある時、たまたま起きたように見えることへ注目するだけに、了解以前のところを取り出し、意義を自覚化していく上で有用なのではないだろうか。
●「再詳述可能性」
●無知のジレンマ、記述のジレンマ、協同性のジレンマ